薬指が弱っていた

 このところ弾いていなかったといっていたスチール弦のギター。久しぶりに弾くとなれば、弱った指を慣らすところからしなければならないだろう、そのように思っていたのだが、当初考えていた指の弱りとは、弦を押さえる左手指頭についてであった。しかし、弾き始めてみてその予想は的外れであったことに気付く。弱っていた指は左ではなく右、それも薬指に顕著であった。

 これは、結局は薬指をあまり使っていなかったということにほかならないのだろう。私がこのところ弾いていたギターはナイロン弦のもの、そしてウクレレを弾いていたが、ギターはともかくウクレレは薬指を使わない。ギターで練習していたものはというと、ボサノバ、これは薬指も使うが、しかし単音を弾くのではなく、和音で弾くばかりだ。そうした環境が、知らぬ間にだんだんと薬指を弱らせていたのだろう。

 久しぶりに弾いたスチール弦のギター、スケールを弾いてみてまいった。16分音符を正しく刻めない。音価が長短長短と偏って、これはまずいと思ったわけだ。観察すれば、薬指がもたついていた。仕方がないので、メトロノームをゆっくりに設定して、少しずつ慣らしていくことにした。そうして弾いているうちに、指先が痛くなってきた。かたく、細く、張力も高い弦に、指先が耐えられなくなってきたようだ。確かに、以前は硬くなっていた指先が、ずいぶんやわらかくなっていた。それだけ、指が弱っていたということなのだろう。言い換えれば、それだけこのギターに触れていなかったということだ。

 といったわけで、再び基礎からトレーニング中。しかしそうしてわかるのは、以前よりもできるようになっているということだ。決してすべてが駄目になっているわけではない。それが救いであるなあ。


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公開日:2008.11.23
最終更新日:2008.11.23
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