私のお気に入り

だいぶ前の


川原泉さん

 僕は最近(97年10月ごろ)、川原泉にこりだした。川原泉さんは、雑誌『花とゆめ』に連載されていた漫画家さんだ。川原さんの漫画にはユーモラスでお気楽な雰囲気が漂っている。不幸な境遇の人物が多く登場するにもかかわらずだ。普通だったらシリアスで重くなりがちな話が、ほのぼのとして暖かな雰囲気のなかで、何ともいとおしく、穏やかに語られていく、そういう不思議なバランス感覚が、川原泉さんにはあるのだ。
 人生なんて、楽しいことばかりじゃなくて、辛いこともあれば悲しいこともあって、でもせっかく生きていくんだから、できれば楽しくいきたいものだ。そのバランス感覚がわからなくなったときは、川原さんを読んで、元気になろう。

Kiroro

 先日、駅前の二階の窓辺で本を読んでいたとき、流れていたうたにふと耳がとまり、しばし本を中断し、スピーカーに聴き入ったことがあった。しんみりと決して派手でなく、でもどこか心に引っかかるところがある、そういううたで、後で友人に歌って聞いてもらって確かめられるように覚えようとして、ジュディマリに阻止されたのが少し悔しい。とにかく、ふと耳にしたうたが忘れられず、探していたのだった。しかしその探す方法もなく途方に暮れていたら、テレビで歌番組をやっており、そのシングルランキングが一縷の望みとなることに気付き、真剣の度を増して見入ったところ、それはKiroroという聞きなれない名前の歌う『長い間』といううただと知った。
 翌日の午前中、さっそく『長い間』を買いにいき、それから毎日のように聴いている(実に毎日なのだが)。
 素朴な良さに、伝えたい言葉がある、実に切ない、よいうたなのだ。

 だけど、このうただけで消えてしまうのではないかという不安がある。たいてい僕の気に入ったものはすぐ消えていってしまうのだ。僕は出来るだけ彼女たちを応援してみようかと思っている、皆さんも応援してあげてください。

PostPet

 皆さんは PostPet というメーラーをご存じでしょうか。最近では雑誌やらで取り上げられることも多く、あちこちで話題になったり、TV CMもあったりして、たいていの人はご存じのことかと思います。
 実は、いまいは So-net に入っている、それはこのホームページのURLを見てもわかりますけど、その So-net に入ったという動機というのが、この PostPet だったんです。
 はっきりいいまして、わけのわからんソフトです。テディベア、雑種ネコ、ミニウサギ、オカガメから一匹のペットを選び、名前なんかを付けて、そのペットにメールを配達させる、ペットがメールを運んでくるとノックの音がして、扉をあけて入ってきたペットがちょっと遊んだりして、こっちもおやつをあげたりして、それで帰っていく。自分のペットが飼い主にメールをかいたり、よその飼い主にメールを出したりもして、そんなだけのソフトなんだけれども、結構病みつきになってしまうものなんです。
 へんな話でして、普通のメールだったらなかなか敷居が高く感じられたりしても、PostPet メールなら気軽にやり取りできるというか、初対面の人にも、うちのペットです、とかいって気さくにメールを出すことができる、なかなか画期的なメーラーなんです。

 もちろん、いまいもペットをかっています。もしうちのペットに訪問されたいという人がいたら、snowdrop@ta2.so-net.ne.jp まで、PostPetメールを下さいな。

岡本真夜さん "Hello"

 先日駅の公衆電話でZappyという音楽の雑誌を新品のままで拾いまして、思えばそれが出会いのきっかけなんでしょうね、その雑誌のおまけのZappingCDで紹介されていた岡本真夜さんの新しいアルバム、"Hello" を気に入ってしまい、買ってしまいました。

 岡本真夜さんって、すごい歌い手さんだと思います。もちろんこのアルバムの全作詞作曲も彼女によるものなのですが、その歌を聴いていると、「歌の生まれるというプロセス」が「歌われるという行為」と非常に密接にあることが強く感じられるのです。人のなかにある伝えたい何かや強い思いをこめられて、言葉と密接にあるメロディ、そういう最近は少なくなってしまった歌われるためにある歌、それがこのアルバムにはあるのです。
 岡本真夜さんの歌を聴くと、その歌のもつ、歌が本来もっていた人の心に触れるという根源的な力、に感じることができる、涙を流させるのは言葉の力なのか音楽の力なのか、分けることなんかできない、言葉と音の一体となった快感をびしびし感じるのです。

 このアルバムのキーワードは愛です。幸せな愛の形を求める人の心が、「幸せ」から、「不幸せ」から、「悲しみ」から、「愛しさ」から、色々な形で暖められて結晶しているのです。岡本真夜さんから生まれた、この結晶の多面的な輝きから、私たち聴く人たちも、その人の生きてきたなかでの様々な愛の形を受け取って、また違う輝きを得ることができる、それだけの強い力のある歌ばかりです。

 今幸せな恋をしている人、ぜひ聴きましょう。
 最近失恋してしまった人、もう絶対聴きましょう


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公開日:1997.10.26
最終更新日:2001.09.02
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