CSSが好き

 CSSが好きと謳うわりにはさっぱりなCSSを使ってるこのサイトですが、実はCSSが好きです。スタイルをHTMLで指定するよりも柔軟で表現力も高く、一貫したHTML記述を心掛けていれば複数ファイルへのCSS適用により、一気にスタイルを切り替えたり修正できたりするのがなにより便利。出力メディアごとに適用するCSSを切り替えられるなど閲覧に際しての便利もあって、残念ながらCSS2に完全対応するUAが少なく、対応メディアもディスプレイとプリントくらいというのが現状ですが、それでもHTMLだけに比べるとできることが広がります。

 とかなんとか言うわりにまったく使っていないCSSですが、実はローカルでの文書作成においてCSSは大活躍。MS Wordが嫌いで使いこなせないのが原因で、大抵のことをHTMLでやっつけてしまうのが僕という人間です。その際、きちんとした書法でHTMLを書いてやるとCSSの旨味が非常に大きい。インデントやセンタリング、フォントの種別、スタイル、色、文字高、枠囲いの設定なんかを、文書作成後一気に揃えることができるというのは実に便利です。特に、一度基本となるCSSが出来上がってしまってからが便利。これまで見出しとか強調とかにどういうスタイルを適用していたか考えることなく、hn要素、em/strong要素といった論理マークアップを施してやるだけで一貫性あるスタイルを付与できます。

 なんて便利なんだ

 僕がCSSの便利をはじめて知ったのは、The Web KANZAKIと出会ってすぐのことでした。

印刷用スタイルシートで開眼

 なにに対して調べものをしていたときだったかは忘れてしまいました。ともかくGoogle駆使して調べものをしていたときに偶然たどりついたのがThe Web KANZAKIで、つまりはきっとHTMLかなんか、Web、インターネットに関わることだったのでしょう。

 The Web KANZAKIは有用な資料がたくさんある優良サイトで、一頁に収まっている情報も良質にして膨大。コンピュータの画面に張り付いて読むよりも、プリントアウトしてゆっくり読んだほうがよさそうだと判断した僕は、はじめて開いたThe Web KANZAKIの一頁をプリントアウトして、そして驚いたのでした。

 画面上の表示と印刷時の表示が異なっていて、印刷では紙メディアに適したスタイルが付与されていたのです。最初見た時はどういうことかと思いましたが、その時はもうiCab出会っていたので、正しいHTMLを書こうとしていた時期で、だからこそのThe Web KANZAKIだったのでしょう。ははあ、これがCSSの威力であるかと思い知り、印刷用スタイルシートは知識として知っていただけで、その時まで印刷用スタイルシートに対応するUAなどまだないと思い込んでいただけにショックは大きかった。ともかくThe Web KANZAKIのHTMLとCSSをプリントアウトして、そっちから読むはめになってしまった。ついで氏の著作である『ユニバーサル HTML/XHTML』まで買ってしまった。

 はじめての印刷用スタイルシート体験は、それほどまでに強烈だったのです。

その後のCSSとの関わり

 とか言うわりには、CSSは使ってないんですよね。印刷用スタイルシートなんてここには用意されていません(タロットサイトでは使ってますが)。使っているCSSも非常に初歩的なものでしかありません。というのも、デザインの語彙が少なくセンスはもっとないので、CSSを使うにも使い切れないんですね。こんなしょぼいスタイルにとどまっている所以です。

 けれどフォントのサイズだとかページ幅とかが決め打ちできる紙メディアを相手にする場合は話が別です。つまり普段使う書類とかですね。とにかくHTMLで文書をこさえて、CSSできっちりがっちり、フォントサイズからなにからなにまで(というほどではないですが)設定してしまってプリントアウト。はっきりいってWordをはじめとするワープロソフトは不要になりましたよ。Windowsではメモ帳、Macintoshではmiがあればそれで充分です。その上HTMLとCSSだもんだから、マルチプラットフォーム対応。昨今のコンピュータでWebブラウザが入ってないってのはまずないのであって、そんなだから互換性やなんかを気にすることなくデータを渡すことができて、印刷でも便利、やり取りするならもっと便利。はっきりいってPDFもいらないといった次第です。

 そんなわけで、これというCSSを用意するところから仕事は始まると言って過言ではありません。CSSさえできれば、後問題となるのは文書の質だけ。一番重要なところに集中できるというのは偉大です。

 僕がCSSを好きというのは、そんなところからなのです。


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公開日:2003.04.23
最終更新日:2003.04.29
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