レディーバードを弾くことでからだのゆがみがでていると気付いたため、急遽レディーバードを休んでウクレレに復帰する運びになった。したら、すごいの。ほとんど弾けなくなっていたのだ。
恐ろしいことに、人間は忘れてしまう。楽器を安定して支えるというのも難しくなっていたし、それ以前にコードがわからん。さすがにギターからの応用で思い出すのだけれど、昔は普通にスリーコードくらいは弾けたもんなあ。それに昔ったってほんの半年ほど前の話だから、どんなに忘れっぽいかが分かろうものだ。
そんなときに、サイトをやっていてよかったと思うのだ。うちのサイトは恒常的にねた不足なので、どんなことでも思いついたことは書いて公開することにしている。そうした試みにより作成されたのが、牧伸二ウクレレ漫談、ウクレレでブルースだった。
イッセー尾形のコントで使われているパターンはかろうじて覚えていたのだよ。ところがブルースだとかが思い出せない。ブルースのコード進行は覚えているから普通に復元できるとはいえ、本当に以前やっていたのがそれだったか自信が持てず、牧伸二にしても同様だ。
しかしそれらは文書になって残っている。なんとありがたいことだろう。私は、過去の私の残したなにかによって支えられておるんだなあ。このサイトの恩恵を最も受けているのはほかならぬ私である。
知識はサイトから再獲得できるとはいえ、問題は身体だ。忘れてしまった演奏の感覚やなにかは、そう簡単には戻りやしない。とはいっても、もとがうまかったわけじゃないから、一からやり直したとしてもたいしたことない。以前の状態に戻るまでほんの一月もかからないだろうと、心配なんかしちゃいない。
ただ、ちょっとのブランクのつもりだったのが、思ったよりも忘れてしまっていたのがショックだった。人間の忘れる早さというのは、とんでもないと思ったものだよ。