弦、緩めるのか緩めないのか

 ギターの弦を演奏後に緩めるか緩めないのか、これには諸説紛々あって実に選びにくいときている。

 ギターを買ったときの説明書を見れば練習が終わった後は、音が低くなるように糸巻きを2回ほど戻して弦をゆるめてくださいとあって、これを見るかぎり弦は緩めるべきように思える。しかしメーカーサイトFAQページを見れば、毎日ゆるめる必要はありません。むしろ、ひんぱんにゆるめない方がネックの安定には好ましいといえますなんて書いてあって、どうしたらいいか実にわからない。

 実はこの相反する説のどちらにも理由があるのである。

弦は緩めるべきである
弦の張力がかかった状態が続くことで、ネックの順反りする原因となる。
弦は緩めないべきである
ギターは弦が張られた状態を想定して設計されており、弦を緩めないことで楽器は安定する。弦を緩めることでネックの逆反りする原因となる。

 どっちもうなずける理由である。だからこそ迷うといえるのだが、さてどちらを選択すべきだろうか。

当初の選択

 高い楽器を選んだわけではないが、それでも長くこの楽器とつきあいたいと思っている私である。ネックが反るのは困る、楽器として長く使えないのは困るとの理由から、楽器購入当初は練習後に弦を緩めることにしていた。これで長く楽器を使うことができるだろう。

 昔家族がもらってきたマンドリンが、長期間弦を張りっぱなしにされていたせいで恐ろしく順反りしてしまって、到底弾けるコンディションではなくなっていた。この経験が弦を緩める方向へと働き掛けたのである。

現在の選択

 そして現在は弦を緩めないことに決めている。

 楽器とは長くつきあっていきたいと思っているが、それでも弾き込んでこそ楽器である。その弾くということを第一に考える必要があるのではないかと思いなおした結果である。

 弦を緩めないことで楽器が安定しているのかどうかは正直よくわからない。でもチューニングは安定しているような気もしないでもない。


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公開日:2003.03.29
最終更新日:2003.03.29
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