最低限の力で押さえる

 先日、ほぼ一日中ムスタングを弾いていた日のこと。チューニングをしていて、高め高めに合わせてしまっていることに気がついた。なぜだろうか、少し考えてわかった。弦を強く押さえすぎていた。強く押さえてしまったことで、音程がシャープしてしまい、次の弦をそれに合わせるのだから、どんどんシャープしていくのは当然だ。ムスタングはショートスケールで、張られている弦は.009だろう。そのためにテンションは低く、ラフに押さてた6弦が指板から落ちてしまうこともしばしば。だから、気をつけて、強い圧で押さえないようにしているのだが、それでも弾き続けているうちに、だんだんと強くなってしまっていたようだ。

 エレキギターではそっと、フラットトップギターではしっかり押さえる。そう考えていたが、考えを改める時期かも知れない。というのは、ムスタングの件があって以降、フラットトップでも意識的に押さえる力を弱めるようにしているからだ。これでも問題ない。むしろ、今までは力みすぎているといっていいくらいの力で押さえていたのではないか、そう思うくらいに、そっと触れる感じで弾いて問題なかった。

 そっと触れる程度といっているが、弾いているうちに握力が強くなっている、ないしは押さえるコツを会得している、ということでもあるのかも知れない。以前は弾きづらい、苦手だといっていたセーハも、特に問題なく、力を入れない感じで弾けているからだ。そして、これは重要なことだが、力を入れずに弾いている時の方が、指のまわりがいい。まあ、当たり前ではあるのだけれども。押さえることにではなく、指を動かすことに注意を払えるからだろうか。

 ギターは最初のうちは、力を入れて押さえるという意識で弾いて、そして次第に力を抜いていくものと心得た。


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公開日:2010.04.14
最終更新日:2010.04.14
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