うまくなったねといわれて喜ぶ

 レディーバードという小さなギターを買って、日々通勤に持ち歩いている。なに、少しでもギターに触れる時間を増やしたいといういじらしい思いがゆえである。昼休みに駐車場入り口で弾いていれば、興味を持ってのぞいていく人もいる。さらば、ちょっとしたコミュニケーションもあるのである。

早3ヶ月が経って

 レディーバードを持ち歩くようになったのは4月からなので、7月も終わろうとする現在、もはや3ヶ月が過ぎているというわけだ。3ヶ月4ヶ月と弾いていれば馴染みもできるようで、ギターに興味を持つ人、自分の好きな曲について話していく人、リクエストする人等々、ちょっと知り合い関係が広がった感じがある(どちらかというと年上方向に)。

 その人たちは、私が弾いている、歌っているのを聴いているわけではないので、人前で演奏するとかどうとかの効果は期待できない。別に緊張かもないからね。けれど、練習メニューを決めず、その時思ったものを思ったように弾いているのがよいようで、おそらく基本通りのスケールだとかアルペジオだけをやっていたのでは身に付かないような部分ができるようになっている。適当なハンマリング・オン、プリング・オフを交えて弾くとか、そういうのがちょっとずつできるようになっていっている。思いつきで弾くことで、今までのTSDTに縛られていたときよりも、コードワークのバリエーションが広がったように思える。

 しかし、これらは自分個人だけのことで、誰も気にしてないと思っていた。

気付いてくれる人がいるというのは素直に嬉しい

 けれど、通りすがりにうまくなったねといってくれる人がいるのだ。これは本当に嬉しいことである。なにしろ、外で弾きはじめたときから、ある程度継続的に気にしてくれているということなのだから。基本的に孤独弾きの私だが、こうしてギターで人の輪が広がる喜びに気付かないほどひねくれてはいないつもりだ。

 うまいといってもらえると、素直に励みになる。もうちょっとうまくなりたいという欲がでる。慢心するよりも、もっと上手になりたいという気持ちのほうが強くでて、私は自分でよかったと思っている。そう、もっとうまくなりたいと思っているのだ。

 そんなわけで、人の前で、いや人の間で弾くというのは励みにもなる。一人、孤独に弾いている人がいるなら、ぜひ表に出て弾いてみて欲しい。誰のためでなくてもいいから。きっとそれは音楽のためになるのだから。


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公開日:2004.07.26
最終更新日:2004.07.26
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