先日リクエストされた『秋冬』。探り探り練習しているうちに、なんとかずるをせずに歌えるようになってきて、やれやれ、あとは慣れるばかりといったところだろうか。
そして、また話しかけられたのであった。最初はそのまま通り過ぎようとされた男性が、わざわざ戻って聞いて下さった。そして、少し話して、激励されて、いやあ本当にありがたい。そればかりか、同じ建物に入っている別の事務所の男性からも、声を掛けていただけた。いやあ、すごいね『秋冬』。というか、1970年代1980年代あたりの歌謡曲には、ある程度の年代を狙い撃ちにする、そうした効果、威力があるようだ。
それはやはりそうした時代を過ごしてきたためなのだろう。歌謡曲らしい曲調、メロディーラインからコードの運び、そうしたもろもろが心に訴えかけるのだろうと思う。だから、私はこれから、70年代、80年代に絞ったレパートリーの拡充を図ろうかと思っている。幸い楽譜は手もとにある。そう、『歌謡曲のすべて』だ。ある程度有名なものに限られるが、楽譜、歌詞、コードがわかるというのは大変にありがたいことだ。
だが、今はまだ『秋冬』を練習だろうなあ。なんといってもこの時代、カラオケで素人に歌われることは前提ではなかった。そうした頃の歌謡曲は、音域も広ければ、技巧的にも凝っていて、つまりは大変難しい。それを歌える歌手のために歌が作られていた。歌い手次第で、いくらでも難しくできたわけだ。そんなわけで、非常にやさしくない。しかし、そうした歌に取り組むことは、きっと技術の向上も見込めるだろう。
なんだ、いいことずくめじゃないか!