さあ、Brieシリーズもいよいよ佳境に入ります。今回のBrieはBrie de Romandie。Romandというのはスイスのフランス語が話されている地域のことをいいますから、スイスのBrieというような意味合いがあると思われます。パッケージにはスイスのチーズというような記載もあり、Brieはそれだけ広い地域で生産されているということなのでしょう。
今回のワインもFleur d'Amourですが、これは前回、前々回の残りです。なので、さすがにもう書くことなんてない。というわけで、ワインについては今回はパスですね(カテゴリ名は、無教養にただただ飲んでみようだというのにね)。
いつもいつもBrieを生食というのも芸がないし、なにより食べる方からしても単調でありますから、今回は調理してみました。調理。この手のチーズを使った料理といえば、フライが一般的ですよね。なので、シンプルにフライにしてみたのです。
チーズを大きめの三角に切ります。まあ、食べやすければどのようなかたちでもいいと思いますが、なんとなく三角に切りました。
Brie表面に小麦粉をまんべんなくつけて、卵液に浸します。その後、パン粉をしっかりとつけます。
熱した油にBrieを入れ、表面がきつね色になるまで揚げます。
チーズ自体が塩味なので、あえて塩胡椒しなかったのですが、それが正解でした。もともと濃厚なBrieではありますが、こうしてフライにするとよりいっそう濃厚な味わいが広がって、すごくおいしいです。実際この味わいは生以上でして、なのでフライしなかった残りが多少物足りなく感じるほどでありました。
Brie de Romandie自体はというと、以前おとなしいといったLe Bon Brieよりもさらにおとなしい感じで、濃厚さよりも素朴さみたいなものが強く感じられました。熟成はしていると思うのですが、これまでの完熟といったBrieに比べると浅く、けれどその分、原材料であるミルクの味わいを感じることができたように思われます。
正直、多分これがBrieらしいBrieだったのではないかと思うんですね。やっぱり、これまでのBrieは熟成が進みすぎていたような気もします。いや、それもまたおいしいんですけど、でも熟成の度合いによって味わい方が違ってくるBrieというチーズは奥が深く、広く愛されているというのももっともだと思ったのでありました。