京の雑煮

Zouni (style of Kyoto) 正月一日からなぜか鍋だったのだが、おじやを作る段になって突如そうめんが食べたくなった。鍋の最後にそうめんを入れてもおいしいだろうが、できればそうめんはそうめんだけで食べたい。だから、二日の昼はそうめんにしてもらえないか。だしをとって汁を作り、暖かくして食べるそうめんはおいしい。京都ではそもそも煮麺にゅうめんの文化があるから、冬に暖かくしたそうめんを食べることは珍しくともなんともないのだ。

 二日、昼になって起きだしてきたらば、帰省している姉がにやにやしながらそうめんという。そうめんがあるのかと思って聞けば、そうではないという。しかしならなぜそうめんか。そうだ、昨夜いっていたことを思い出した。そうめんを雑煮に入れればいいとかなんとか。うちの雑煮は白みそだから、そうめんはまずいんじゃないか。けれどやってみたらおいしいかも知れへんやん、おいしかったらもらうつもりやろ、だったらまずくてもなんでもおいしいふりをするけどね。そんな私の心を揺り動かしたのは、写真にとってホームページに出したらいいという一言。ああ。これならうまくともまずくともひとつネタとして面白いかも知らん。しかしそれにしてもやつは、人のサイトなんて興味もない癖しやがって、こういう甘言弄することにかけてはいつも私の上をいく。悔しいが乗ってしまいそうになって、それをとめたのは母だった。かくしてそうめん入りの雑煮は実現されなかった。

 うちの雑煮について少々。京風の白みそ仕立て、だしは昆布でとる。祝い大根に頭芋が入り、餅は丸餅。年末に機械でついたのを私の場合はみっつ入れてある。餅は焼かずに煮込まれている。例年は小ぶりの椀に入っているのだが、なぜか今年からはむやみに大きな椀にかわってしまった、それも私だけ。聞けば家長の椀には頭芋を丸ごと入れて、それを三日かけて食べるんだそうだが、うちではやらない。しかし、そんな食べ方、家長というのも大変だ。


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公開日:2007.01.02
最終更新日:2007.01.02
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