カルドセプト エキスパンション プラス

転送×転送! 予選入間雑観の一

 入間予選は、その参加者数もさることながら、個性的なクリーチャー運用、当然ながらそれに伴う個性的な戦略が多く見られた。その中から、いくつか気になったものを取り上げたく思う。

ライフフォースを破れ ディープスポーン

 予選マップ「転送×転送!」でもっとも脅威なのはライフフォースだと、くり返し言い続けてきた。一度かかれば最後、自力で城のある南周回に戻るまでさまよい続け、なんとか城に近づいたと思うとリコールで無理矢理城に戻されてしまう。こんな理不尽な話はあるか、というわけでライフフォースをクリーチャーで破るための策略として登場したのがディープスポーンらしい。

 ディープスポーンの能力は、土地を守ると侵略を企てたセプターにバインドをかけるというもの。ライフフォースのかかったセプターにとっては、一回休みとひきかえに邪魔っけな花をどかせてくれる、非常に役立つ戦略地になってくれるわけだ。また、バインドがかかることを嫌って攻め込まれにくいという点でも有利であり、すなわち攻める側守る側にも利があるという、実に優良なクリーチャーなのだ。

 とはいっても、ディープスポーンで自分にかかったライフフォースを解くことは出来ない。人助けに徹するか、あるいはスワップスペルで送り込むか。

 ちょっと謎な、ディープスポーンである。

大きくぶんどれ ベヒーモス

 はっきりいって、実戦に投入されている鯨を見たのはこれが初めてだった。召喚コストは110Gと高く、召喚には水属性土地を二つ必要とするため運用はたやすくないが、そのSTの高さが買われたように見受けられる。

 そのSTたるや60を数え、まさにトップクラス。バンディットと合わせてやれば160Gをむしり取ることが可能となる。だがバンディット召喚に40G、ベヒーモス使用の110Gを加えての150Gを差し引いて儲けは10G。ライフフォース下ならまだしも、通常運用では少々コストがかかりすぎだ。しかし、相手の魔力を減らすという意味では充分有効なので、水属性中心なら入れても悪くないかも知れない。

 ただ、戦闘終了時に自分の手札が破壊されてしまうので、少し厄介かも。もっともこの特性ゆえに、このコストパフォーマンスを実現しているのであろうが。

二人で守れ ディー・ダム

 ディー・ダムは召喚コストも60Gと比較的安く、HPも40あるという優良クリーチャーだ。さらに特筆されるべきは、戦闘時、受けるダメージの十の桁が奇数だと攻撃を無効化できることだ。

 ということは、バンディット+スチームギアの定番コンボに抵抗できるわけで、うまくすれば魔力盗みを成功させないですむ。隣が敵の土地だったら支援効果が発生し、しっかり攻撃を決められたうえに魔力まで盗まれてしまうものの、土地の守りに加え、資産まで守ってくれる付加価値は馬鹿にできない。

 普通ならばなす術もなく盗られるはずの魔力を守ることのできる可能性があることは重要だ。少なくとも敵の侵略時に、計算をひとつ余計にさせるわけで、手札によれば侵略を断念せざるを得ない。侵略可能性を少しでも減らせる能力は意外に重宝するものである。

即死を決めろ バジリスク

 バジリスクの能力は即死に加え、戦闘終了時に土地レベルを下げるというもの。少なくとも自分の土地を守らせたくはないクリーチャーだが、敵地を攻めるのならかなり有用となってくれる。

 というのも、二つの可能性が見えてくるからだ。もっとも望ましい展開は、即死が成功し敵地を陥落、我が物にできるということだろう。仮に即死能力が発動しなかったとしても、戦闘終了時に敵地のレベルを落とし、通行料を値切り、敵の資産を目減りさせる可能性が残っている。最悪敵資産に打撃を与えるわけで、こんなやつに攻め込まれた日にはおちおち静観もしていられない。

 召喚に地属性土地を二つ必要としコストも高い。どちらかといえば重クリーチャーといえるが、召喚の手間に対しての見返りは充分ある能力は魅力だ。

 とはいえ、即死に成功したとしても土地レベルは下がる。せっかく奪ったのにレベルが下がるというのは、少々切ない。


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公開日:2001.01.23
最終更新日:2001.09.02
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