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転送×転送! 戦略ダイス編

転送×転送! マップ概略 四つある独立した環状の周回を、転送円を利用して移動しなければならない「転送×転送!」。このトリッキーなマップの対策として誰もが思いつくのは、ホーリーワードに代表されるダイス目をコントロールするカードだろう。ならば、数あるダイスコントロールカードのうち、なにを充実させるのが効率的であるかを考えたい。

望ましいルートを確保するための6,2,3

 まず、完璧にダイス目をコントロールできると仮定しよう。その上で、もっとも望ましいルートを考えると、移動歩数の面からも効率の面からも、北にある東西の両砦がそろった周回を通ることが有利だ。しかし、城のある周回から北の周回に入る転送円は一つしかなく、つまり城から六歩の位置にある転送円cにスムーズに入れるように、ホーリーワード6を用意したい。

 ホーリーワード6をブックに四枚入れたとして、開始時の手札にホーリーワード6を引ける確率は32%、三回に一度ほどの割合でしかない。となると、三回に二回は東西どちらかの周回に行ってしまうことを覚悟しなければならない。だとすれば、ホーリーワード2もしくは3を持つことで、北の周回に移行することができるため、ホーリーワード2と3も必要となる。

理想的な周回を実現するX

 北の周回に入ることが出来たならば、そこから抜け出る手段が必要となってくる。具体的には転送円に再び止まればいいわけで、となればここでもホーリーワードを活用したい。北の周回の転送円は十歩あるいは二歩。ホーリーワードXを使うことによって、東西の両砦を通過しながら城のある南の周回へと戻ることができる。

 ここで注目したいことは、北の周回の転送円α,βの転送先である。上図のマップで確認すると、南の転送円aおよびe。北の転送円との距離は二歩あるいは十歩。つまり北の周回から南に戻ってきたその翌ターンにホーリーワードXを使うことで、城を通過しながら再び北の周回に入ることができる。

 これは特記されるべき重要事項である。というのも、一旦北エリアに入ることさえ出来れば、あとはホーリーワードXを使い続けるだけで、永遠の周回を刻むことができるからだ。結論から言えば、最重要カードとしてホーリーワードXは、四枚入れられるべきカードである。

 だが、ホーリーワードXを四枚持ったとしても、それを引く確率は8%に過ぎない。ならば、ホーリーワード2を使用し、北から南に戻ることを考えてもよいかも知れない。ただ、この場合は東西の砦を通ることが出来ないので、パーミッションを使用しなければならない。

ホーリーワードのヒエラルキー

 上述からホーリーワードの重要度を考えていくと、最重要視されるべきカードはホーリーワードXで決まりだろう。次点は、東西の周回から北に移行でき、かつパーミッションと組みあわせることによって南の周回にも戻ることのできるホーリーワード2。そして、城から北の周回に移行するためのホーリーワード6ということになる。

 残りのホーリーワード1,3は補助的に数枚入れれば充分というところ。特にホーリーワード1はショップで買うこともできるため、少なめでもなんとかなるかも知れない(普通リコールを買うだろうが)。

ホーリーワード0に関して

 ホーリーワード0は一つの可能性として利用することができる。転送円に踏み込んだ次ターンで使用することにより南の周回に戻ることができ、また他人に使うことも出来るとカルドセプト公式サイトでは紹介されている。

 だが、このマップを攻略するのに必要なのは、最初から不用意な転送を受けないということであり、リコール代わりにホーリーワード0を持つなど無意味。それなら素直に80Gを払い、リコールを使ったほうが安全である。南の周回に戻ってきた他人に使ったところで、どうせ相手もホーリーワード等ダイスコントロールカードを充実させているだろうので、それを使われたら使い損だ。

 よって、ホーリーワード0は却下。これを入れるならリコールを、他のセプターの邪魔をしたいならアポーツを入れたい。

その他のダイスコントロールカード

 ホーリーワード以外のダイス目に関わるカードはスロウ、マジックダイス、ヘイスト、フライの四種類。一般的なマップでは、ヘイストが三ラウンドの間ダイス目を6-8に固定するという効果から、移動力を稼ぐにはもっとも有効なカードである。しかし、その常識は今回の「転送×転送!」では通用しない。

 というのは、移動力のありすぎるヘイストでは、転送円を通りすぎてしまいかねない危険性があるからである。このマップでは、ヘイストよりもスロウの方が、転送円に止まりやすくなるという観点から、有効となる。

 だが、この両者はともに確実な数字を出さないことから、より確実なホーリーワードを充実させるほうがよいだろう。しかし、マジックダイスだけは持つに値するカードである。

 理由は、北の周回での攻防をにらんでのことである。北の周回において、転送円間の距離は十歩と二歩。つまり、ホーリーワードXがなくてもマジックダイスがあれば、二ターンでどちらかの転送円に止まる確率は50%となる。さらに、残りの50%は必ず店bに止まるため、魔力に余裕があればここでリコールを、なければホーリーワード1を買うことによって、次ターンには帰城あるいは南の周回に戻ることが可能になる。

 普段は、その固定される数字の中途半端さから影の薄いマジックダイスを、このマップで採用してみるというのはどうだろうか。


転送×転送! 戦略移動カード編

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公開日:2001.01.05
最終更新日:2001.09.02
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