カルドセプト エキスパンション プラス

ミルメコレオを対策する

 土地を守る。これがカルドセプトの基本だ。土地防衛に適したクリーチャーは数多くいるものの、風属性クリーチャーであるミルメコレオはその特異な能力により土地防衛の筆頭格に数えられる。

 しかし、攻める側から見ればこれほど厄介なクリーチャーもまたない。どんなに屈強なクリーチャーを送り込もうと、復活により甦ってくるミルメコレオ。この異能に対し、どんな手を打てるのかを考えたい。

その能力を知る

 ミルメコレオの能力、死者復活。戦闘時に死亡することにより発動するこの能力は、倒されたミルメコレオをドラゴンフライと変えることによって、属性を選ばず土地を守ることを可能にする。

 ミルメコレオ自体の基本的な能力もHP40と比較的高いHPを持っているため、イビルブラストやテンペストにもよく耐え、土地を守らせるには実にうってつけである。

 これだけの能力を持っているにも関わらず、配置制限を持たず召喚コストも50Gと安いため、人気クリーチャーとして多くのセプターに愛用されている。つまり、逆に言えば多くのセプターが敵の土地を守るミルメコレオに、頭を痛めているのだともいえるだろう。

 ただ、ミルメコレオは後手も合わせ持つため攻撃には向かないという欠点を持つ。とはいえ、まったく侵略できないような防御型クリーチャー以上に土地を守ってくれるミルメコレオにとって、後手がどれほどに欠点になりえようか。

 攻めは攻めのクリーチャーにまかせればよし。土地の守りにおいて鉄壁であるというところに、ミルメコレオの価値はある。

ミルメコレオに対策する

 ミルメコレオのミルメコレオたる特長、死者復活は戦闘時能力であることが重要だ。つまり、マップ上での死は死者復活を発動させない。さらに、あらゆる特殊能力を発動させなくするマヒもミルメコレオには有効だといえるだろう。

 さらに、ミルメコレオを殺さなければ死者復活は発動しないことに着目し、ミルメコレオを殺さず土地を明け渡させる方法もあるいは可能だ。

 これらのことから以下の対処法を考えることができる。

 さらに、ほぼ成功しないであろうトリッキーな方法も紹介したい。

マップ上から攻撃する

 ミルメコレオを除去するには、戦闘に訴えるのではなくスペルで攻撃するのが有効だ。その際には、HPにダメージを与えるマジックボルトやイビルブラストよりも、直接クリーチャーを除去してしまうアンサモンを使うのがより効果的だろう。というのは、ミルメコレオのHPは40を数えるため、イビルブラストであっても一撃では決着がつかない。ならば、いっそのことアンサモンで一気にどいてもらったほうが、効率の面からいってもよい。

 しかし、もっとも厄介なのは高レベル土地を守るミルメコレオである。この場合、無防備のまま配置されているとは考えにくい。このような場合は、リムーブカースでランドプロテクトを除去するか、クリーチャーの能力によって状態変化を上書きする必要が生じてくる。

 だが、この手間を嫌うのなら、あるいは複数のミルメコレオを相手にしたいのなら、テンペスト等の全体攻撃スペルを用意するべきだろう。テンペストの後にスウォームを使えば魔力も節約でき、強化されていないノーマルのミルメコレオなら、この二発で始末できる。

 次善の策としてテレキネシスで土地からどいてもらうという手もある。だが、ミルメコレオは防御型ではないため簡単にクリーチャー移動で復帰されてしまう。ならば隣に攻撃力に勝るクリーチャーを配置し、ミルメコレオをけしかけてやればいい。倒されてしまい死者復活が発動すれば御の字、ドラゴンフライなどなんら恐れることはない。

マヒを与える

 マヒを与えて死者復活を阻止するのは、もっとも基本的な作戦だろう。バインドミストでマップ上から、クリーチャーの特殊能力やアイテムを使って、とその方法は多岐にわたる。

 マヒさえ与えてしまえば、ミルメコレオもただのクリーチャーに過ぎない。もし配置された土地が風属性でないのなら、倒すのもたやすく、もはや鴨といってもいいだろう。

 ただ、一旦マヒさせた上でもう一度攻め込まなければならないため、その間にクリーチャー交換されたりマヒを消去されたりすることも充分考えられる。手順が面倒なだけに、かなり先を見越しての計画性を要求される手段となるだろう。

誘拐あるいは魅了する

 実際のところ、ミルメコレオの土地に踏み込んで通行料徴収を免れたうえ、その土地を奪おうと考えるならばこの方法しかない。すなわちリトルグレイの誘拐、チャームの魅了にすべてを賭けてみるのである。

 それぞれの成功確率は、リトルグレイ誘拐が50%、チャームは60%と決して高くはない。しかし計算上、最悪二回に一度は発動するはずなので、まったく抵抗する手段を持たないよりも積極性の面からも評価できるのではないだろうか。

 なお、リトルグレイの誘拐は全種族に対し有効だが、チャームは人族と獣族にしか効かない。万能ではないので注意が必要だ。

眠らせてしまう

 決して積極的とは言えないし、その場限りの対処法とのそしりを免れそうにない方法だが、ミルメコレオを眠らせてしまうのも効果的だ。具体的な手段としては、火属性クリーチャーであるバロウワイトやスリープを使用することとなる。

 ただ、これもマヒと同様にクリーチャー交換や状態の上書きで対処されうるし、なにより高レベルのミルメコレオを放置することでもあるので、敵の資産に打撃を与ええないばかりか、次の周回時に再び危機に踏み込む可能性を摘むことは出来ない。

ダイナマイトで吹き飛ばす

 ミルメコレオの死者復活を阻止し、破壊してしまうアイテムが存在する。それは、ダイナマイトだ。

 ダイナマイトの効力はSTを+60し、戦闘終了時に使用クリーチャーを破壊するというもの。そう、つまりダイナマイトを敵ミルメコレオに使わせようというのだ。

 しかし、土地を守るクリーチャーにダイナマイトを持たせるようなセプターがいるだろうか。とのことで、この方法は敵が手札にザ ハンドを所持しミルメコレオをドラゴンフライに変えたくないと思っており、かつこちらがダイナマイトと他にミルメコレオを始末しうるアイテムを所持している場合にのみ夢見ることができる。

 ミルメコレオがダイナマイトを使った場合、あっさりと破壊されてしまい死者復活することはない。また、倒されてしまった場合にも死者復活したドラゴンフライがダイナマイトに破壊される。

 ミルメコレオの死者復活が、ダイナマイトによる破壊より先に発動してしまうことを逆手にとるわけだが、よっぽど条件がそろったならともかく、ミルメコレオ対策にダイナマイトを用意するというのは正気の沙汰ではない。


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公開日:2001.01.25
最終更新日:2001.09.02
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