シリーズ iBook G4 ららら

iBook G4を持ち歩いてみる

 以前のiBookはちょくちょく持ち歩いていたのですが、今度のiBookは、以前とは僕自身の環境が変わってしまったこともあって、持ち運ぶことはあまりなさそうです。より以上に引きこもり感が強くなった、というわけではありませんが、外部にノートを持っていってまでなにかしようという気にはなれないし、出歩くことが減ったのもまあ実際事実であります。

 けれども、せっかくのノートPCで、その上アップルコンピュータ社曰く、重さ約2.2kgで、バックパックに入れて持ち歩くのにぴったりなので、せめて一度くらいは持ち運んでみないことにはiBookの真価は分からないのじゃないかと思ったりもして、友人に会うことになったので、これを機会と持ち出してみました。

iBook G4のかばん

 アップルがいってたのはバックパックでしたが、僕のPCバッグはiBookを買ったときにもらったショルダータイプのもので、結構愛用しています(ありがとう、上新電機さん)。バッグに入れてみて思ったのは、以前のシェルタイプiBookよりも大きくなっていること(ディスプレイサイズが違うので当然ですが)、そして薄くなっていることでしょう。かばんに結構スペースが空いたので、雑誌くらいなら普通に入れられそうです。

 かばんには、以前はマウスも入れていましたが別にマウスがなくとも普通に使えるのでマウスは外して、ACアダプタとモジュラーケーブル、クロスケーブルを入れています。あと、テレホンカードが山ほど。携帯は持ってないんですね、だからモバイルにはテレホンカードが欠かせません。

持ち運ぶ

 iBookを入れたショルダーバッグを斜めに肩掛して、駅まで三十分、目的地に着いてから数時間歩き回ってみましたが、さすがに以前のiBookほどのダメージなく歩けましたね。さすが2.2kg? いえいえ、14インチモデルは2.7Kgあります。でもシェルタイプのiBookは3.0kgだったので、300gしか違わないのか……。ほら、じゃあ、あれですよ、気のものというかプラセボ効果というか、そういうものが働いていたのでしょう。

 ちなみにPowerBook 2400は1.98kg、ちょっと欲しかったPowerBook 150は2.5kgでした。持ち運ぶことを前提に企画されたDuoは、2.2kgもしたのか……。

 伝説になっているMacintosh Portableというものは7.7kgもあったそうでして、本体の取っ手を持って起こそうとするとその自重のために取っ手が壊れるという逸話があり、またその重量ゆえにニークラッシャーとあだ名されたほどのもので、本当に持ち運ぶことを想定して作ったのかという疑問を誰もが持った、持ち運べるではなくて、持ち運ぼうと思えばそれも不可能ではないという意味でのPortableだったのでしょう。

 しかしそう馬鹿にしたものでもなくて、駆動時間は驚異の十二時間、実際に使用しても八時間は持つという、まさに妥協なき完璧仕様だったそうで、その分お値段高めで百万円を超えていました。電池が鉛電池を使っていたそうで、この電池も重かったのじゃないのかなあ。

 iBook G4の話に戻りますと、電池の持ち時間は公称六時間駆動するということで、実際に使用してみての感じでも四時間くらいは楽勝で動いているようです。実際、昼から持ち出して、現在文章を書いているのもバッテリ駆動でですが、なんら問題なく動いています。現時点でバッテリ駆動時間は三時間を越えて、まだ一時間はいけそうな感じです。

 こんな感じで、重さこそはポータブルには感じない(体重の5%を越える物体はポータブルとはいえん)けれど、外出先で使う、新幹線とかでの移動中に使うには、なんら支障のない仕様であるといえるでしょう。アップルの説明によれば、ポリカーボネートという衝撃に強いプラスティック素材の外装、優れた耐久性を与える丈夫なマグネシウム製フレーム内蔵ハードディスクをラバーマウントするという念の入れようで、実際耐久性は見た目以上に高いのでしょう。見た目には華奢な印象のするiBook G4ですが、中身は質実剛健なのかも知れません。だとしたら、思う存分持ち運んで憂い無しですね。

持ち運ぶなら

iBook vs InterLink 友人の持っていたノートPCというのが、実に小さなもので、VictorInterLink MP-XP3210という機種だそうです。重量はなんと880gで、多分9.5時間駆動という大容量バッテリーを付けても1kgちょっとくらいなんじゃないでしょうか? はっきりいってこれはちょっとすごい。ディスプレイサイズも1024*600という変則だけれど充分なサイズで、Windows XPも普通に動いていたから、持ち運ぶことを前提にコンピュータを選ぶなら、こういう小型サイズのものに落ち着くんだろうと、見てみて、手にしてみて実感しました。

 今の職場の偉い人も小さなノートを使っていて、シャープMURAMASAというやつなんですが、それも小さくて、それ以上にとにかく薄い。開け閉めの際に折れるんじゃないかと心配するくらい薄い。

 日本のお家芸は小型化だなんていいますが、これら小型ノートを見ていると、モバイルの進化形はサブノートより小さくなったモバイルノートか、今やPDAに迫る携帯電話か、という二極が見えるようです。機能が欲しい人はモバイルノートを持ち、携帯性を重視するなら携帯電話を持つということなのでしょう。

 そうなると、iBookらノートPCの落ち着く場はどこなのでしょう? それは、それほど持ち運ばないけどたまには持ち運ぶかも知れないし、あんまり小さいと見えにくいし、キーボードはやっぱりフルサイズ欲しいし、周辺機器を繋がないといけないのは億劫だしよく分からないし、というまさに僕のような人間のところでしょう。大きさゆえ余裕を持って搭載できる充分な機能、物理的サイズの大きさから得られる恩恵は、それなりに意味があるのです。

 ただ、持ち運ぶには向かないなあ。断然向きません。半日持ち歩いたせいなのか、頭痛に悩まされている有り様です。


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公開日:2003.11.22
最終更新日:2003.12.03
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